勇…ユウタ→ワガママ・行動派 真…マコト→やる気出したキョン 航…ワタル→ガキ 花…カリン→シャキシャキ・微ツン 充…ミチル→渡辺さん系 夏…ナツカ→クール 真 あれは、生ぬるい風ふく夏のある夜だった。  「今夜10時全員学校前集合。」  夕食を食い終わり、何気なく開いたケータイに浮かんでいた文字列。  送信者はユウタ。いつも一緒にいる俺達6人の中で一番行動派で、一番わがまま。それでも、どこかにくめない。  行かないと、またぐだぐだ言うだろうな。あきらめて、俺は学校へ向かう事にした。   勇「全員そろったかー?」 花「まだミチルが来てないよ」 勇「またかよー」 夏「家が遠いのだから仕方ないだろう」 真「それにまだ十分あるしな」 充「ごめーん、遅れたー」 勇「ようやくおでましだな」 真「ばっちし間に合ってるけどな。ところで、怖いのか、ワタル」 航「こ、こわくなんてねぇよ!お、お前こそ怖いんじゃないのか、マコト」 真「別に怖くないが」 夏「ワタル、お前の後ろに」 航「わー!!やめろお!」 充「別に何もいないよー」 航「みんなひどいや」 勇「怖い怖くないってことは、これから何するかみんなわかってんだな」 花「肝だめし、でしょ」 夏「場所と時間と送信者で大体の予想はついた」 勇「よーし、そうこなくっちゃ。じゃ、これ」 充「あー割り箸だー。くじ引き?」 勇「そ。6本の割り箸が2本ずつ3色に塗り分けてある。男同士女同士じゃつまんないから」 真「男女別でやって同じ色同士がペアだな。せーの!」 勇「えーくじ引きの結果、俺とカリン」 真「俺はミチルと」 夏「私がワタルとだな」 勇「学校のどっかにクマのぬいぐるみ置いてあるから、それを最初に見つけた奴が勝ち。見つけたら全員にメール送る事。OK?」 真 俺達の長い長い夏の夜が、始まった。